六甲山観光株式会社(本社:神戸市灘区 社長:寺西公彦)は、2024年8月24日(土)から11月24日(日)まで神戸・六甲山上を舞台に現代アートの芸術祭「神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond」を開催します。
本芸術祭は国際展化に向け、オランダゆかりのnl/rokko project、アルネ・ヘンドリックス、ロプ・ファン・ミエルロを招聘します。オランダでは人間と非人間が共存し、生態系の再生を促す枠組みづくりと考え方が注目されています。この3組のアーティストはこれに共感しそれぞれの表現手段で文化人類学的視点をもった作品を発表してきました。さらに、この考え方に沿って国内外で活動する三原聡一郎が加わった4組が「BEYOND HUMAN/自然界におけるコラボレーションの探求」をコンセプトに独自の作品を発表します。
これらの作品は六甲山の自然をより感じることができるトレイルエリアに展示されます。人以外の生きものの視点について考えることは本展のテーマ「新しい視界」の獲得にもつながります。
◆「BEYOND HUMAN/自然界におけるコラボレーションの探求」とは、人間以外の生命の意志を尊重し、それを人間社会に反映させる文化人類学的視点。
オランダでは、人間と非人間が共存し、生態系の再生を促す統治モデル「Zoop(※1)(ゾープ)(Coop(コープ)(共同組合)とZoology(ズーロジー)(動物学)を組み合わせた造語)」が注目されている。これに倣い、本芸術祭では「BEYOND HUMAN」をコンセプトに、オランダ人アーティスト3名を含む4組のアーティストが4点の作品を発表する。
【4組のアーティストの作品について】
■nl/rokko project・・・「BEYOND HUMAN」という考えのもと、人間以外の生命体の意思について考えていきます。森の中でそれぞれの生命体の視点に立った考えを俯瞰できる場をつくります。
■アルネ・ヘンドリックス・・・経済成長、そして人が小さくなる可能性や願望について取り組みます。7月に来日しリサーチの上、六甲山で滞在制作します。
■ロプ・ファン・ミエルロ・・・野生動物のドローイングを古い小さな山荘(ヤンセンアトリエ)で展示します。濡れた紙に水彩絵具を用いて描くウェット・オン・ウェットの技法により、コントロールできない自然の摂理を表現します。
■三原聡一郎・・・森の中、円形に空間を掘り、目線を地上レベル周辺に誘う環境を制作。目に見えない表土に視線を合わせることで微生物から土壌生物まで小さきモノ達に大きな森の中で想いを馳せる場をつくります。
【プロフィール】
■nl/rokko project (エヌエル・ロッコウ プロジェクト)
nl/rokko projectは、六甲山上のシェアオフィス「ROKKONOMAD」を運営するチームメンバーにより結成された「これからの働き方」を探求するリサーチグループです。オランダ王国大使館の協力のもと、オランダと日本をつなぎ、社会問題にチャレンジするプロジェクト「nl/local project ー オランダとつくる、私たちの未来ー」のメンバーの一つとして活動しています。
主な展覧会歴
2023年 「成長」って何?(「六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond」内)
2022年 nl/rokko 「働く」とは
■アルネ・ヘンドリックス
オランダ出身 アムステルダム在住
2011年 アムステルダム大学卒業
アーティスティックリサーチャーのアルネ・ヘンドリックスはキューレータや歴史家でもあります。彼の多角的なアプローチはアーティスト、サイエンティスト、そしてジャーナリストの視点を持っています。そのリサーチは人々に、長い間社会で認識されてきたトピックに関して、疑問をもつ手助けをします。彼の主な研究対象は未来の人間の身体、癌の今後の推移、継続的な経済成長、そして人が小さくなる可能性や願望についてです。
主な受賞歴
2014年 ダッチデザイン大賞アーティスティックリサーチ部門受賞
■ロプ・ファン・ミエルロ
オランダ出身、アムステルダム在住
2008年 アイントホーフェンデザインアカデミー卒業
イラストレーター/アーティストのロプ・ファン・ミエルロはファッションやカルチャー、ミュージックの領域でコラボレーションをしています。遊び心のある作風やアイコニックな作品で知られています。ペインティングだけでなく、毛足の長いモヘアのタペストリーやハンドメイドのウールのラグ、アニメーション作品などがあり、ほとんどの制作工程はドローイングやペインティングから始まります。
主な受賞歴
2018年 Vimeo 年間ベストフィルム
2011年 ダッチデザイン大賞受賞
■三原 聡一郎
東京都出身、京都府在住
2006年 岐阜県立情報科学芸術大学院大学[IAMAS]卒業
世界に対して開かれたシステムを提示し、音、泡、放射線、虹、微生物、苔、気流、土、水そして電子など、物質や現象の「芸術」への読みかえを試みている。2011年の東日本大震災を機に「空白のプロジェクト」を開始。以降、滞在制作にて、北極圏から熱帯雨林、軍事境界からバイオアートラボまで、芸術の中心から極限環境に至るまで、これまでに計9カ国18箇所を渡る。2022年より「3月11日に波に乗ろう」共同主催。
主な展覧会歴
2024年 個展「三原聡一郎 レシピ:空気の芸術」慶應義塾ミュージアムコモンズ(東京)
2023年 「エナジーインルーラル」国際芸術センター青森(青森)
2022年 「六本木アートナイト」国立新美術館(東京)
《神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond開催概要》
【会期】2024年8月24日(土)~11月24日(日)
【会場】
ROKKO森の音ミュージアム、六甲高山植物園、トレイルエリア、風の教会エリア、六甲ガーデンテラスエリア、六甲ケーブル(六甲ケーブル下駅・山上駅・天覧台)、六甲有馬ロープウェー六甲山頂駅、兵庫県立六甲山ビジターセンター(記念碑台)、六甲山サイレンスリゾート(旧六甲山ホテル)
※ROKKO森の音ミュージアム、六甲高山植物園、トレイルエリア(一部会場)、風の教会エリアは有料会場
関連イベント[ひかりの森~夜の芸術散歩~]
【会期】2024年9月21日(土)~11月24日(日)の土日祝の夜間
【会場】ROKKO森の音ミュージアム、六甲高山植物園
【料金】大人=中学生以上、小人=4歳~小学生 3歳以下無料
※上記に大人+800円、小人+400円で「シダレミュージアム」に割引入場できるセット券も販売。
【主催】六甲山観光株式会社、阪神電気鉄道株式会社
【特別助成・協賛】神戸市、阪急阪神ホールディングス株式会社
【総合ディレクター】高見澤清隆
■2024年の取り組みの4つの柱
神戸六甲ミーツ・アート2024 beyondでは、昨年に引き続き以下の取り組みに注力します。
出展アーティストの充実
過去最多となる招待・公募を合わせた60組以上のアーティストの参加を予定しています。国内外から幅広い視点で活動しているアーティストの作品をご紹介します。また、公募作品の募集条件を向上し、より優れた作品を募集・展示します。
芸術祭の象徴となる拠点エリアの充実
2023年にROKKO森の音ミュージアムに新設した野外アートゾーンをさらに拡充し、会期外でも四季を通じてアート作品を鑑賞できる場を充実させます。
トレイルエリアの充実
山中の散策路沿いに作品を展示するトレイルエリアをさらに広げ、アート鑑賞の楽しさとともに六甲山の新たな魅力を発掘します。
こどもたちがアートに触れ合える機会の創出
ワークショップ等を通じて自然の中で子どもたちが現代アートに触れられる機会を増やし、次世代の文化芸術の担い手や支え手を育てていきます。
(※1)2文字目のoはトレマ付きのo。
六甲山ポータルサイト https://www.rokkosan.com/
リリース https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/c4940bb20833d15d42a618bb9f332ca3cd818331.pdf
発行元:阪急阪神ホールディングス
大阪市北区芝田1-16-1