神戸六甲鉄道株式会社(本社:神戸市灘区、社長:川邉直哉)は、本日、国土交通省近畿運輸局に鋼索鉄道事業の旅客運賃を改定するための届出を行い、本年4月13日(日)付けで下記のとおり運賃改定を実施いたします。
ご利用のお客様にはご負担をお掛けいたしますが、何とぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。
1 改定理由
(1)六甲ケーブル線は、2022年にケーブルカーの台枠フレームの亀裂により2度にわたって運休が生じるなど、経年に加えて六甲山の厳しい気象環境の影響等により施設・車両の老朽化が進んでいたため、安全管理体制の充実をはじめとした人員・施設の両面におけるさらなる体制強化・投資が求められたことから、2024年に親会社である阪神電気鉄道株式会社に鋼索鉄道施設を譲渡し、同社が投資・保守管理の資金を手当てするとともに、同社の都市交通事業の知見を活用することで同線の安全性向上と施設・設備の改善を図ることとなりました。
これに伴い当社は六甲ケーブル線の運行と設備管理に特化する事業形態としたため、2024年2月9日(金)に新たに鋼索鉄道の旅客運賃上限設定認可申請を行い、3月19日(火)に国土交通省近畿運輸局長より認可を受けたところであります。
(2)なお、認可後もご負担いただく運賃は現行の運賃を維持してまいりましたが、2024年度から2期2か年にわたり、安全性向上・サービス改善を目的とする車両リニューアル工事及びケーブルカー施設の大規模な改修工事を実施することとなり、長期間の運転休止をせざるを得ない状況となりました。
(3)このため、運転休止に伴う代行バス輸送の費用が発生する一方で、観光目的のお客様のご利用が減少する見込みであり、加えて今後も物価の上昇や雇用賃金増加等による事業運営に要する経費の増大などの影響もあって、厳しい経営状況が続くと予想されます。
つきましては、引き続きの経営努力を前提に、安全で安定したケーブルカーの運行を継続しつつ、六甲山地区の活性化に貢献していくために運賃改定を実施させて頂く次第です。
2 改定内容
(1)改定日
2025年4月13日(日)
(2)改定内容
<1>普通旅客運賃(均一制)(大人)
800円(片道)(現行:600円)
※国から2024年3月19日付けで認可された上限運賃額(800円)まで引き上げとなります。
<2>これに合わせて以下のとおり改定を実施します。
ア.大人往復運賃
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イ.小児運賃
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ウ.回数旅客運賃
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<3>定期旅客運賃
※通勤・通学ともに、現行運賃からの変更はありません。
ア.通勤定期旅客運賃(大人)
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イ.通学定期旅客運賃(大人)
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ウ.通学定期旅客運賃(小児)
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(3)改定率
普通旅客運賃(均一制)(大人)33.3%
(4)定期平均割引率
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3 鉄軌道部門収支の実績及び推定
(1)
2023年度実績:収入253百万円、支出254百万円、差引損益△1百万円
2024~2026年度推定(改定):収入892百万円、支出905百万円、差引損益△12百万円
(2)なお、2024~2026年度推定(改定)の数値は、2024年度から普通運賃(大人)を上限運賃800円に改定するものとして算定された収支であり、2024年3月19日(火)に近畿運輸局長より認可を受けたものとなっております。
(3)1 改定理由にも記載しましたとおり、運転休止に伴う代行バス費用やその他経費の増大がある一方で、利用者減少に伴う減収が見込まれることから、これまで現行運賃を維持すべく取組んでまいりましたが、2025年4月13日(日)より上限運賃認可額である800円に改定させていただきます。
※百万円未満は切り捨てて表示しています。
4 主な安全性向上・サービス改善の取組み
2期2か年にわたり六甲ケーブル線全線において更新工事を実施します
(1)車両リニューアル工事(※)
【概要】ケーブルカー車体台枠、車両運転制御装置、客車内各種設備(座席・床等)の更新
【目的・効果】経年使用しているケーブルカー車体台枠の更新、車両運転制御装置の更新及び車内旅客設備等の更新工事により、安全性を向上させるとともに利用者の快適性と安全性を高めます。
【投資額】1,120百万円
(2)施設改修工事
【概要】車両検修設備の改修(※)、まくら木等線路設備の更新
【目的・効果】車両を検修するための作業ピットの改修、老朽化しているまくら木等線路設備の更新工事を実施し、安全性を向上させます。
【投資額】200百万円
(3)駅舎の設備等改修工事
【概要】六甲ケーブル下駅の駅構内照明のLED化、六甲ケーブル下駅前広場の改修、駅舎の耐震補強診断
【目的】老朽化している駅舎の設備等を改修し、利用者サービスの向上を図ります。
【投資額】70百万円
※:1期毎に各1編成2両
【実施時期】
第1期工事:2025年1月6日(月)~4月12日(土)(予定)
第2期工事:2025年度冬頃(予定)
・上記設備投資は、六甲ケーブル線の鋼索鉄道施設及び車両を保有し、保守管理を担う阪神電気鉄道株式会社が、同線を利用されるお客様の安全性向上と利便性向上のために実施するものであり、当社はお客様より収受した運賃から、それら設備投資に対する使用料を同社に支払い、旅客輸送を行います。
5 これまでの経営合理化の状況及び今後の取組み
人件費については、厳しい経営状況を踏まえ従業員の昇給、昇格を抑えるほか、従業員を各職種で独立した専門職とするのではなく他の業務を兼任する等の対応により合理化・省力化を推進してまいりました。
経費については、外注費抑制の観点から沿線の整備を自社スタッフにて実施するといった取組みを継続してまいりました。
今後も鉄道事業の安全性や安定性を健全に維持することを前提に、費用の削減に努め効率的な運営を行ってまいります。
6 その他
2024年3月19日(火)の上限運賃設定認可の内容につきましては、2024年3月19日付けのニュースリリースをご参照下さい。
<六甲ケーブル線における旅客運賃上限設定認可について>
https://www.rokkosan.com/top/wp-content/uploads/sites/20/2024/03/240319_jyougen_web.pdf
7 お問合せ先
神戸六甲鉄道株式会社 運輸部営業課(9時~18時)
(電話)078-861-5288
六甲山ポータルサイト http://www.rokkosan.com
リリース https://www.hankyu-hanshin.co.jp/release/docs/794a68bdee4d949f862ee04ff1aa59ab1af30416.pdf
発行元:阪急阪神ホールディングス
大阪市北区芝田1-16-1