実際の山岳遭難でも「SAGASU」を活用し、救助につなげることができました。
今年6月に埼玉県で株式会社ヤマレコ(長野県松本市、代表取締役:的場一峰、以下ヤマレコ)からの情報提供が決め手となり救助に繋がった山岳遭難がありました。
これを受けてヤマレコは埼玉県警察と遭難者情報照会システム「SAGASU」を提供する協定を締結しました。
この協定締結により、「SAGASU」が埼玉県警察に正式に導入され、より迅速な対応が可能となる見込みです。
本日2023年10月12日、埼玉県警察本部にて協定式がおこなわれ、ヤマレコと埼玉県警は遭難者情報照会システム「SAGASU」を提供する協定を締結しました。
【登山地図アプリ「ヤマレコ」について】
ヤマレコは電波が届かない山の中でも現在地が分かる、道迷い遭難の防止に役立つスマホアプリです。
累計104万ダウンロード(2023年9月時点)で多くの登山者に利用されています。
URL:https://www.yamareco.com/yamarecomap/
ヤマレコには全国の都道府県警察から遭難者に関する問い合わせが定期的にあります。
しかし
・問い合わせが来るタイミングが遭難から数日後
・業務時間ではない深夜や休日
など、すぐに対応できない状況がある問題点を抱えていました。
この問題を解決するためにヤマレコは「SAGASU」を開発しました。
SAGASUは協定を締結した都道府県警察が直接、遭難者の携帯電話番号等を入力して、遭難者の情報を確認できます。
【SAGASUで確認できる遭難者の情報】
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ユーザー名(ユーザー情報、山行記録、プロフィールなど)
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位置情報(最新1週間の履歴)
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登山計画書
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認証コード
今年6月、埼玉県で発生した遭難事故に際し、埼玉県警察からヤマレコに対して遭難者の情報提供依頼がありました。
当時は埼玉県警察と協定を締結していなかった為、ヤマレコが遭難者情報照会システム「SAGASU」を活用して遭難者の位置情報を確認。
ヤマレコからこの情報を埼玉県警察に提供し、翌日には遭難者が無事救助されました。
後日、埼玉県警察より
「遭難者からの通報が埼玉県警察に入った際、携帯バッテリーはわずか3%しか残っておらず、さらに本人は自身の位置を誤認して伝えている状況だった。ヤマレコからの情報がなければ、救助が難しかった可能性が高い事案」
と連絡があり、ヤマレコと埼玉県警察は更なる協力体制の構築に向けて協議を開始。
本日、双方の協定締結が正式に行われました。
この協定により、「SAGASU」が埼玉県警察に正式に導入され、より迅速な対応が可能となる見込みです。
また埼玉県警察管轄内で発生した山岳遭難事故の情報を、弊社が運用する山岳遭難マップに提供することも同時に決定いたしました。
2022年、2023年に埼玉県警察管轄内で発生した山岳遭難の情報が本日より山岳遭難マップ場に表示されます。
山岳遭難マップ
https://www.yamareco.com/accident_log/
山岳遭難マップはこれまで発生した山岳遭難の場所を確認できる地図です。
この地図は長野県警察、山梨県警察、三重県警察、奈良県警察、静岡県警察、埼玉県警察がそれぞれ取りまとめた山岳遭難のデータを元に作成しています。
ヤマレコで登山計画を立てる際にも地図上で確認することができます。
ヤマレコは今後も、遭難者の救助を最優先に、ヤマレコの技術を活用した安全対策の推進に努めてまいります。
また、このような協定を他の地域にも拡大していくことで、全国的な山岳遭難対策の強化を図っていく計画です。
■自治体の警察・消防の山岳救助関係者の皆様へ
「SAGASU」を利用した山岳遭難捜索にご興味がありましたら下記のお問い合わせフォームから御連絡下さい。
現在協定を締結している組織は以下のとおりです。
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長野県警察
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静岡県警察
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神奈川県警察
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埼玉県警察
SAGASUのマニュアルはこちらからダウンロードできます。
https://prtimes.jp/a/?f=d12267-25-57d01e79fc58337ff9d703ad39b27d7a.pdf
お問い合わせフォーム
https://www.yamareco.com/guide/contact/
■登山者の皆様へのお願い
山岳遭難は誰にでも起きる可能性があります。
できるだけ遭難しない為に、遭難してもすぐに対応してもらう為に、
以下のことを心がけて安全に登山を楽しんでください。
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予定ルートを入力した地図を山に行く前にダウンロードしておく
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ヤマレコに自分の携帯電話番号を登録しておく
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できるだけ、機内モードを解除する
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十分な容量のモバイルバッテリー、ケーブルを準備し登山に所持する
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登山の計画を立てて、家族や警察に共有する
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認証コードを家族に伝えて、登山中の位置情報を確認してもらう
【参考】
よくある質問:遭難防止や遭難した時に自分でできる対策を教えて下さい
https://www.yamareco.com/guide/faq/self_rescue/
ヤマレコは「一人ひとりの登山を最高の体験に」というミッションを実現するため、山岳遭難防止と救助に係る活動を包括的に行います。
今後も各組織との連携を深め、安全な登山文化の確立と、遭難者救助の更なる効率化・迅速化に貢献してまいります。
■ヤマレコの行っている山岳遭難防止と救助に係る活動
【山に行く前】
①現在の山の状況を共有する仕組みを用意することで、登山者の適切な準備に役立てる
②警察から提供された遭難の情報を「山岳遭難マップ」としてまとめて公開し、登山者に山の危険を周知
③気象遭難の防止の為、山の天気予報(株式会社ヤマテン)と連携
④登山の計画を作成し、オンラインで提出する機能を提供(日本山岳ガイド協会の登山届提出システム「コンパス」との連携)
【登山中】
⑤火山防災の観点から、気象庁の噴火警戒レベルの情報や警報の情報を共有する仕組みを作成(御嶽山の実証実験)
御嶽山の実証実験について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000012267.html
⑥登山地図アプリで、予定していた道から外れるとスマホが音や振動でお知らせをすることで、道迷い遭難を早期に防ぐ
⑦いざというときのために、位置情報を収集し、第一通報者になる家族などに位置情報を提供する「いまココ」システムを提供
【遭難時】
⑧遭難の情報提供フォームより、遭難者の情報提供依頼を受けて、迅速に社員が調査回答
⑨遭難者の情報提供を迅速にするために、SAGASUシステムを協定を結んだ救助隊に提供
⑩運営する山岳保険制度「チーム安全登山」で、遭難時にかかる負担を軽減し、費用が原因で民間の救助活動が遅れることを防ぐ。また定期的に山岳遭難の防止と救助の活動に寄付。
【会社概要】
社名: 株式会社ヤマレコ
代表者 : 的場 一峰
設立 : 2013年7月
本社 : 〒390-0828 長野県松本市庄内1-8-12
URL : https://yamareco.co.jp/
<事業内容>
・登山専用SNSサイト運営
・登山アプリ開発、運営 他