『1% to rivers』プロジェクト 豊かな水辺環境と水辺文化を創出・維持する団体へ
遊漁券のオンラインサービス「つりチケ」を運営する株式会社creato(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:瀬川貴之)は、2025年6月7日から9月30日までの期間、つりチケでの遊漁券取扱高の1%を、豊かな水辺環境と水辺文化を維持・創出に取り組む団体へ寄付する『1% to rivers』を開始します。

私たちが川・湖で釣りを楽しめる背景には、魚を増やし、安全な釣り場を整える「内水面漁業協同組合(漁協)」と、その活動を最前線で担う『組合員』の存在があります。彼らは、夏の草刈りから冬の産卵場づくりまで、年間を通じて日本の豊かな川・湖を支えていますが、その多くがごく僅かな報酬で活動している現実は、あまり知られていません。
国内に約800ある漁協の多くは中山間地域にあり、過疎化による組合員の減少・高齢化という構造的な課題に直面しています。彼ら「川の番人」の担い手不足は、単なる組織の問題ではなく、私たちが親しんできた川・湖の風景や、子どもたちの体験の場といった文化そのものの存続に関わる問題なのです。
本プロジェクトは、釣り人が遊漁券を購入するという普段の行為を通じてこの現状と向き合い、釣り人一人ひとりが水辺の未来づくりに参加する、新たな仕組みです。
1% to rivers(One Percent to Rivers) その喜びを、未来へそっと「おすそわけ」
楽しく釣りができる河川は、自然からの「いただきもの」。この当たり前ではない恵みを未来へ繋ぐため、誰もが気軽に参加できる仕組みを始めます。
実施期間: 2025年6月7日(土)~ 2025年9月30日(火)
内容: 期間中に「つりチケ」を通じて発行された遊漁券の取扱高(売上)の1%を寄付の原資とします。
参加方法: 「つりチケ」で遊漁券を購入するだけです。「つりチケで買う」という皆様の選択が、川・湖を良くしようと奮闘する人々への力強いエールとなります。

背景:年間報酬は数万円。日本の川・湖を守る「番人」たちの、知られざる現実
日本の豊かな河川環境と文化は、様々な要因によって育まれていますが、その大切な一翼を担ってきたのが各地の漁協による地道な活動です。しかし、その担い手は今、大きな変化の時を迎えています。農林水産省「漁業センサス」によると、内水面漁協の組合員は、ピークだった昭和58年の56万7千人から、40年経った令和5年には21万3千人にまで減少。実に6割以上もの担い手が、川・湖から姿を消したのです。
この変化は、単に漁協組織だけの問題ではありません。人の手による適度な管理が失われた渓流は、ただの原生自然に戻るのではなく、時として生態系のバランスを崩し、豊かな生物多様性をかえって損なう恐れがあるのです。この構造的な課題の背景には、後継者不足はもちろん、組合長の多くが年間数万円という僅かな報酬で活動を担っているという、あまりに知られていない現実があります。
これは単なる環境問題ではありません。私達の子どもが、川・湖で魚を追いかけ、虫を捕まえるような『体験の現場』を未来へどう繋いでいくかという、文化の問題でもあります。



■あなたの選択が、未来の川を創る。ユーザー参加で決める支援のカタチ
本プロジェクトでは、寄付先を一方的に決めるのではなく、開かれたプロセスを採用します。これは支援の透明性確保と同時に、釣り人一人ひとりが「自分ごと」として川・湖の未来づくりに参加する試みです。
公募(7月開始予定)
全国の河川で、未来の風景に繋がる活動を行う団体・個人を、自薦・他薦で募集します。例えば、魚たちの通り道を拓く【簡易魚道のトライアル検証】、地域住民が参加できる【市民向けの発眼卵放流や産卵場造成】、そして川・湖の個性を科学的に守る【在来種調査のための遺伝子調査】といった活動を想定しています。
選定と投票: 候補の中から専門家の知見を交えて数団体に絞り込み、最終的な支援先を「つりチケ」ユーザーによるオンライン投票で決定します。あなたの1票が、思い出のあの川の未来を支える力になります。
■今後の展望
本プロジェクトは、今回の期間だけで終わる一過性のキャンペーンではありません。初年度の反響を検証し、来年度以降も継続的に実施していくことを計画しています。釣り人、漁協、そして環境保全団体を繋ぐプラットフォームとして、「つりチケ」は日本の豊かな水辺文化の創出に貢献し続けます。

■株式会社creato(クリート)について
2014年に名古屋市で設立。水辺環境の保全や水辺文化の創出を目的とする一般社団法人ClearWaterProjectとの両輪経営で、WEB・アプリ開発やシステムコンサルに加えて、遊漁券オンラインサービス「つりチケ」やキャンプ場の運営を行っています。 企業活動全体で生物多様性への貢献を重視しており、2023年には愛知県内で28社(2025年6月時点)しか認められていない「あいち生物多様性企業認証」の優良認証を取得。また、ClearWaterProjectの活動では「日本水大賞」を受賞するなど、多数の評価をいただいています。滋賀県愛知川での琵琶湖固有種「ビワマス」の遡上を助ける簡易魚道設置をはじめ、全国各地の漁業協同組合と提携し、テクノロジーと現場の知見を融合させながら、豊かな水辺文化の創出に挑戦し続けています。
【会社概要】
株式会社creato(クリート)
〒468-0073 愛知県名古屋市天白区塩釜口2-1403-703
■パートナーシップのお誘い
私たちは、このネイチャーポジティブな活動を共に推進してくださるパートナー企業を募集しています。『1% to rivers』へのご賛同や、その他連携にご興味のある方は、ぜひ下記までお問い合わせください。
【パートナーシップ・取材含めた、本件に関するお問い合わせ先】
株式会社creato(クリート)
部署:つりチケ運営事務局 担当: 西山
メールアドレス: pr.tsuritickets@creato-c.jp