火曜日, 4月 15, 2025
ホーム調査レポート賑わいを見せるスキーシーズン Visaデータから見える、旅行者の動向とタッチ決済が牽引する消費ブーム

賑わいを見せるスキーシーズン Visaデータから見える、旅行者の動向とタッチ決済が牽引する消費ブーム

ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:シータン・キトニー)は、本日、VisaNetデータから見える、スキーシーズンにおける旅行者と消費の動向についての分析を発表いたします。

伝説的な「ジャパウ」(ジャパンパウダースノー)で定評の美しい日本のスキー観光地は、スキースポーツを楽しむ多くのインバウンド旅行者を魅了し、大きな経済効果で、例年にない驚異的なシーズンとなったことがわかりました。この急増は、昨今の円高の影響もあり、世界有数のスキー場としての日本の評価が急上昇していることを裏付けており、世界中から旅行者が雪に覆われた山頂と活気に満ちた地元の文化に引き寄せられていることが言えると考えられます。

Visa Destination Insightsを活用して、Visaカード会員のデータから、日本のスキー場は、冬季のスキー場としてトップクラスとして位置づけられているということが見えてきました。スキーを楽しむ人たちは、ゲレンデを滑走するだけにとどまらず、彼らは全国で観光ブームに火をつけているといえます。スキー旅行をきっかけに、スキーリゾート地以外のより広範な領域での観光やスキー後の様々なアクティビティを楽しみながら、日本各地の豊かで多彩な魅力を発見しています。

日本のスキー観光地にとって記録的な年

昨年*1、日本のスキー観光地*2への総訪問者数は前年比で約40%増加*3しており、日本の魅力が高まっていることを物語っています。富裕層*4を見てみると、こちらも前年比で約40%も増加しており、日本のゲレンデを強く好んでいることがわかります。富裕層以外の一般層の旅行者*5も同様に、40%近く増加しました。しかし、最も顕著な成長は海外からの旅行者によるもので、その数は約50%急増し、それと比較すると、国内訪問者の約20%の増加は小さく見えます。現在、海外からの観光客はスキー観光地への全訪問者の80%近くを占めており、日本の観光ブームにおいて彼らが極めて重要な役割を果たしていることが浮き彫りになっています。

図1

慎重な消費の中での経済活性化

訪問者全体の消費は前年比で約25%増加し、取引件数は前年比で40%近く急増しましたが、消費はより慎重になっています。旅行者一人当たりの消費は、富裕層と一般層の両方で約10%減少し、より慎重な消費動向を反映しています。しかしながら、海外からの観光客は、スキー観光地で国内の観光客よりも1日あたり約4倍多く消費しており、観光客の消費が、経済貢献をしていることがわかります。

図2

トップスキー観光地の人気の高さ

分析したところ、上位3つのスキー観光地について重要な洞察を明らかにしました。

  • ニセコは今でも日本のスキー観光地として絶大な人気があり、海外からのスキー観光客の約50%を引き付け、海外からの観光客の消費の約60%を占めています。

  • 白馬もそれに負けず劣らず、海外からのスキー観光客の約35%が訪れ、海外観光客による消費は、前年比で30%以上と最も急速に成長しています。

  • 富良野は、人気が高まっており、国内訪問客数が全体の約55%を占めており、その増加では、前年比で約30%増と、最も急増しています。また、海外からの訪問者数は前年比で70%近く急増しています。ニセコが海外からの富裕層にとってよりプレミアムなスキー観光地になりつつある一方で、富良野はファミリープランを含むよりバラエティに富んだプランで、より幅広い訪問者にアピールしています。街やホテルに近接しているため、高品質の雪と日本の食事体験の両方を楽しむことができることが、訪問者の増加に寄与していると考えられます。

タッチ決済の急増

今回分析したスキー観光地では、タッチ決済の利用は急増し、対面取引の80%以上がタッチ決済で行われており、わずか2年*6の間に倍増していることがわかります。海外からの訪問客は、その取引の約84%がタッチ決済で行われているのに対し、国内の訪問者は約55%であり、タッチ決済利用の急増は、主に海外からの訪問者によって牽引されており、タッチ決済の利便性とセキュリティが、スキー観光地での消費環境を変えつつあることがわかります。

図3

スキー後の日本観光

日本の魅力はスキー場にとどまりません。海外のスキー旅行者の90%以上が、スキー後に国内の他の地域に足を延ばし、スキー観光以外の場所で、さらに平均9日間を過ごしています。この長期滞在により、消費は前年比で3倍、取引は5倍に増加しました*7。東京、千葉、大阪などが人気で、日本を出発する前に食事やショッピング、宿泊を楽しむことで、さらなる経済貢献が期待されます。

図4

地元のお店に活力

スキー観光地の中小事業者*8においては、消費の約20%、取引件数の約30%を占めています。タッチ決済利用による消費は、前年比で約40%増加しており*9、特に中小事業者で顕著であり、タッチ決済を利用できる環境によって訪問者の決済体験を向上させているといえます。上位カテゴリーである宿泊、小売サービス、エンターテインメント、レストランは、国内外の観光客の多様な消費パターンを反映しています。

図5

日本のスキー観光地は、記録的な数の観光客を集めているだけでなく、経済も活性化しています。海外からの旅行者数の堅調な増加と、消費の増加、タッチ決済を利用できる環境は、日本が一流のスキー観光地としての地位を確立しています。これらのトレンドは、観光業の幅広い経済的利益と、日本独自の文化的・自然的資源の持続的な魅力を浮き彫りにしています。

Visaは引き続き、データから見える、旅行者の行動と消費動向に関する分析を通じて、よりビジネス戦略の最適化や顧客サービスの向上に貢献していきたいと考えています。

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注釈

*1 分析に使用したスキーシーズン、昨年とは2024年11月16日から2025年2月15日までの期間を指す。

*2 この分析を簡単にするために、スキーの目的地は、人気のあるスキー リゾートが位置する特定の都市、町、村、または区によって、利用可能な最も詳細なレベルを使用して定義し、対象地域は、ニセコ、倶知安町、蘭越、山ノ内、山形、富良野、野沢温泉、白馬、湯沢。

*3 2024年11月16日から2025年2月15日と2023年11月16日から2024年2月15日の2つの異なる期間にスキー観光地で対面取引を行った、国内居住Visaカード保有者と非居住Visaカード保有者の両方を比較することにより特定。国内居住Visaカード保有者の場合、過去6か月間に同じスキー観光地で取引をしていない人のみを含む。

*4 富裕層とは、日本を除くすべての国でVisa InfiniteおよびVisa Signatureカード保有者を指す。(日本ではVisa GoldおよびVisa Platinumのカード保有者を指す。)

*5 一般層の旅行者とは、日本国外でVisa InfiniteまたはVisa Signatureカードを保有していないVisaカード保有者、および日本国内でVisa GoldまたはVisa Platinumカードを保有していないVisaカード保有者を指す。

*6 2年間とは、2024年11月16日から2025年2月15日までのスキーリゾートにおける非居住者Visaカード保有者による対面取引の合計に対する対面でのタッチ決済取引の割合を、2022年11月16日から2023年2月15日と比較して調査することで特定。

*7 2024年11月16日から2025年2月15日までの間にスキー以外の目的地を訪れた後、少なくとも1回の対面での決済をした非居住者Visaカード保有者の数を調べることで特定。

*8 中小事業者とは年間売上高が2,000万円未満の事業者と定義。

*9 2024年11月16日から2025年2月15日までと、2023年11月16日から2024年2月15日までの2つの異なる期間に、スキー観光地の中小事業者を利用する国内居住者と非居住者の両方のVisaカード保有者による対面の取引高を調査して特定。

【Visaについて】

Visaは電子決済の世界的リーダーとして、世界200以上の国と地域における決済取引によって消費者、加盟店、金融機関や政府機関をつないでいます。Visaのミッションは、最も革新的かつ利便性や信頼性が高く安全な決済ネットワークで世界を結び、個人や企業、そして経済の繁栄に貢献することです。私たちは、世界中のすべての人にとっての包括的な経済こそが、世界中の人々の生活を向上させ、経済へのアクセスが決済の未来へつながると信じています。詳しくは、Visa.com(英語サイト)またはwww.visa.co.jp(日本語サイト)をご覧ください。

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