
書籍『ラクして備えるながら防災 フェーズフリーな暮らし方』の著者である合同会社CAMMOCは、2025年2月28日(金)東京湾やレインボーブリッジが一望できる「O.GARDEN SALON(オーガーデン サロン)」にて、在日外国人や旅行者のためにできる日本の防災について座談会を開催しました。

日本は世界有数の災害大国ですが、外国人向けの防災情報やサポート体制はまだ十分とは言えません。
令和6年6月末現在における在留外国人の推移

令和4年 第二回在留外国人総合調査「災害発生時に不安なこと」

在留外国人の数は年々右肩上がりであり、令和6年6月時点で358万8,956人と過去最高を更新。さらに日本で災害が起きた際に、「避難所での生活」「どのように避難したらよいかわからない」などの不安感も高まっています。
一方、日本人側も「言葉や文化の違いからサポートの仕方が分からない」と感じることが少なくありません。
この座談会を開催するきっかけとなったのは、ある海外メディアからの依頼でした。
昨年末に、2024年Yotube香港で最も人気のあるクリエイター第3位を受賞した香港メディア「Mill Milk」に、私たちの防災キャンプスタイルを取材いただきました。
▶詳細はHPレポートよりご覧ください。
取材時に通訳をしていただいた“さくらさん”が、現在日本にお住まいということで、よりリアルな課題をお聞きし、言葉や文化が違っても取り入れやすい防災法や、助け合えるアイデアをともに考えようと今回の座談会を開催しました。

今回の参加者には、香港出身で現在千葉にお住まいの20代女性から、同じく香港出身で現在は東京にお住まいのご夫婦、20~40代の日本人など幅広い世代の方にお集まりいただきました。

会場1階のカフェにて各自お好きな飲み物を片手に集まり、自己紹介からお互いを知るアイスブレイクを挟み、和気あいあいとした雰囲気の中で防災カフェがスタート。
日本で災害が起きたら、外国人が困っていたら
在日外国人には「日本での防災に関して不安なこと・困ること」、日本人には「実際に外国人に対して困ったこと」を付箋に書き出し、それぞれシェアしながら意見を出し合いました。

CAMMOC代表 三沢真実
日本人は「声をかけたら迷惑かも」「余計なお世話では?」とためらいがちですが、外国人参加者からは「そんなことは考えない」「ちゃんと言ってほしい」という意見があり、改めて気づかされました。
どの国の人であれ、ともに暮らす仲間として必要なことを伝え合うことで、お互いに安心できる環境が生まれると実感。
座談会では「外国人の防災を考えることは、みんなの防災につながる」というテーマを掲げましたが、話し合いを通じてその思いがより深まりました。外国人の防災を考えることは、防災におけるさまざまな課題に目を向けるきっかけとなり、「みんなの防災」への第一歩になると感じました。
参加者の声
外国人観光客への防災の伝え方を考えていましたが、外国人目線での困りごとや要望を聞けて、とても面白かったです!
「日本人は気にしすぎ」と感じつつも、「気にしなくて大丈夫」「みんな日本が好きで来ている」という言葉に勇気をもらいました。
防災グッズは身近なもので揃えやすく、自分も準備したいと感じました。防災は大災害対策だけでなく、電車の遅延時の飲食物準備など、もっと身近なものだと実感しました。

今回の座談会では、「外国人の防災」を考えることが、結果的に誰にとってもわかりやすく、行動しやすい防災につながると実感しました。
防災は特別な人だけのものではなく、誰もが「自分ごと」として取り組めるもの。「ながら防災」の視点を広げながら、より多くの人が安心して暮らせる社会を目指し、新たなチャレンジを続けていきます。
会場協賛:O.GARDEN SALON(オーガーデン サロン)
『みんなの防災カフェ』パートナー募集中 – 共に防災意識を高める場を創りませんか?
CAMMOCの「みんなの防災カフェ」は単なる議論で終わらせず、「知る・考える」ことをきっかけに実際の防災アクションにつながる仕組みづくりにも挑戦していきます。
そのため、地域自治体や企業との共催をはじめ、オフィス・ゲストハウス・バーなど多様な場で防災について語る機会を創出し、防災意識の低い層にもアプローチすることを目指しています。
現在、この取り組みをさらに発展させ、ともに企画・運営を推進してくださる方を募集しています。防災の普及に関心がある方、イベント運営や地域コミュニティの活性化に携わりたい方、防災×ビジネスの新たな可能性を模索したい方など、幅広い方のご参加をお待ちしております。
【募集内容】
〇「みんなの防災カフェ」の企画・運営サポート
〇企業・自治体・地域団体との連携・調整
〇商品提供・PR(参加者へ商品紹介・活用など)
〇防災イベントの開催場所の提供や調整
〇防災に関する情報発信・イベントの広報
防災をより身近なものにし、多くの人に届けるこの活動にご興味のある方は、ぜひご連絡ください。一緒により良い未来を築いていきましょう。
『ラクして備えるながら防災 フェーズフリーな暮らし方』

ラクして備えるながら防災 フェーズフリーな暮らし方
著者:CAMMOC
発行:辰巳出版